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ゼロエネ住宅標準化【ZEH】とは何か?

ネットゼロエネルギーハウス
ZEHとはネットゼロエネルギーハウスのことで、通称ゼッチと呼ばれている考え方です。ZEHは外皮の断熱性能等を大幅に向上させ、高効率な設備システムを導入して、室内環境の質を維持したり大幅な省エネルギーを実現することです。

また再生可能エネルギーの採り入れも行い、年間一次エネルギー消費量の収支をゼロにする、といった目標が設定された住宅を指します。つまり、ZEHはゼロエネルギーの実現を目的としていて、ゼロエネ住宅といった呼び方をしています。政府ではこのゼロエネ住宅に力を入れており、経済産業省の主導のもとで、2020年までの普及に向けた実現を目指します。
2020年までに、ハウスメーカー等が建築する注文戸建住宅の過半数を、ZEHによって実現するのが目標です。具体的には、平成28年度から補助金制度のZEH支援事業を開始して、自社受注を行う住宅の内ZEHが占める割合を2020年までに50%にするというものです。この目標を宣言したり公表したハウスメーカー、工務店や建築設計事務所、リフォーム業者に建売住宅販売者などをZEHビルダーとして公募します。応募したこれらの住宅関連企業は、リストに登録されて屋号や目標値を公表していくことになるわけです。

建築業界で普及に向けた啓発を始めていますし、一般消費者の間にも浸透するように活動を行っています。平成30年1月の時点では、全国のハウスメーカーや工務店を中心に、約6300社のZEHビルダーが登録済みです。

ZEHビルダーはWebで公開されていて、ZEH普及の事業目標を掲げている、ZEHビルダー一覧か検索したり閲覧できます。
ZEHの特徴
ZEH住宅の特徴としては、断熱性能に力を入れることで、エネルギーを極力消費せずに夏の涼しさや冬の暖かさを実現する点が挙げられます。人にとって理想的な住宅ですし、経済的にも環境にも優しいのがZEHだと分かります。更に、冷房や暖房以外の換気設備を始めとして、照明と給湯機器の省エネルギー化にも取り組むのがポイントです。
住宅に関する設備を総合的に見直すことで、エネルギー消費量を徹底的に削減するのが狙いです。

一方では、太陽光発電システムの導入も積極的に行い、エネルギーを生み出すこともZEHでは考えられています。今まで消費するだけだった住宅のエネルギーが、0に近付くだけでなくプラスを生み出すのも、魅力的なポイントとなります。ZEHの提言や取り組みに至ったのは、東日本大震災を始めとしたエネルギー事情の逼迫や、エネルギー価格の不安定化などが切っ掛けです。
一般家庭ではエネルギー消費量が増えており、石油危機以降では約2倍に増加しつつあります。しかも全体の15%を占めるまでになっていますから、エネルギー消費の見直しと共に、重要性を再認識する必要が改めて出てきています。

平成2015年の7月に策定された長期エネルギー需給の見通し、通称エネルギーミックスでは、省エネについて石油危機後並の効率改善が見通されます。数値的には35%程度となっていますから、目標を達成するには住宅自体のエネルギー削減が必須となっている状況です。その為、ZEHの普及を促進することによって、家庭部門におけるエネルギー需給構造を根本から改善できると期待されます。
文章による説明だと想像しにくいZEHですが、経済産業省ではイメージしやすいように、画像を公開してモデルを紹介しています。

一戸建てのZEHモデルでは、太陽光があたる部分に高断熱外皮を用いたり、高断熱窓で日射を防ぐ作りが基本的な構造です。屋根には日射遮蔽をと共に太陽光発電を用いて、室温を上げる熱を避けつつエネルギーを上手く活用します。加えて、屋内には涼風を上手く採り入れる工夫をして、ここでも自然エネルギーを上手く活用するのが特徴です。勿論空調設備の設置も行いますが、エアコンや換気扇に給湯器などは、全てホームエネルギーマネジメントシステムのHEMSに繋がります。

HEMSはエネルギーを見える化する仕組みのことで、電力の消費量や発電量が一目瞭然となります。HEMSを用いることで、無駄を省く意識が生まれますし、取り組みの成果が目で見えるのでモチベーションのアップにも繋がります。電力を消費するエアコンや換気扇は、全て高効率のものを選んで採り入れるのが、ZEHにおける基本中の基本です。

目標を実現する為には、小さな工夫の積み重ねが不可欠ですから、一つでも効率の悪い機器を導入するのは原則としてNGです。エアコンはなるべく新しく、効率が改善されている最新の機種を選び、照明は当然ながらLEDタイプで高効率を実現します。

換気も少ない電力消費量で効率を高める、そういった考え方で空気の流れを設計したり、換気扇が選ばれることになります。太陽光発電で生み出された電気は、蓄電システムに蓄積されて活用できるようにします。日中の発電量が十分であれば、夜間の電力を全て蓄電システムで賄うのも夢ではないでしょう。
高効率エネルギー
これはZEHだから実現することで、高効率でエネルギーの無駄を生み出さない、努力が行われるからこそ達成できる成果です。給湯器も電力を消費しにくい高効率機器に置き換えるので、こういった部分もまたZEHの現実化に一歩近付きます。ゼロエネ住宅を達成したり、標準的な住宅として普及させるには、住宅関連企業の協力が欠かせないといえます。

総合的にエネルギーの無駄を見直し改善してこそ、夢のようで理想的な住宅が完成するわけです。このようなゼロエネ住宅の割合が増えていけば、将来的に日本はエネルギー不安を改善していくことができるはずです。常に安定した電力の供給が実現する、そのような状況が目の前に現れるのも、取り組みの進め方次第では時間の問題となり得ます。

日本にとってエネルギー供給、使用の安定化は重要なテーマですから、消費量の多くを占める住宅を見直すのは合理的です。

何よりクリーンで快適な住環境を目指す取り組みなので、人に優しく心地良い生活環境が生まれます。

実現は決して簡単ではありませんが、目標を設定して目指し始めた意義は大きく、2020年の達成に期待が掛かります。
ZEH標準化は実現化するか?
ゼロエネ住宅標準化のハードルは高く、ちょっとしたことで実現する内容ではないです。その理由はいくつかありますが、一つは住宅を根本から見直す必要があって、設計の段階からZEHを考えなければいけないことです。既存の住宅を簡単にZEH化することはできないので、コテ先の対応では標準化の達成が難しいです。

ZEHビルダーにおいては、リフォーム業者も参加していますから、住宅の改修でエネルギー効率を高められないわけではないです。ただ、リフォームで達成できる改善の割合は限られるので、やはり根本的に設計を見直して住宅を基礎から作り変える必要があるでしょう。家電を高効率なものに置き換えるのは良いことですが、室内の機器で達成できる目標には限界があります。住宅を高断熱外皮で覆い、高断熱窓や日射遮蔽を採り入れることによって、初めて標準化の基礎ができると考えられます。そこに太陽光発電を採り入れ、HEMSで電力量を把握しつつ、蓄電システムを活用することでZEH標準化の道が見えてきます。

2014年のエネルギー基本計画では、2020年までに標準的な新築住宅で、2030年には新築住宅の平均でZEHの実現を目指す政策目標が設定済みです。2016年の地球温暖化対策計画においては、2020年までにハウスメーカーなどが新築する、注文戸建住宅の半数以上をZEHにすると明言されています。未来投資戦略2017では、2030年までに新築住宅建築物についての平均でZEH、ZEB相当を目指すと改めて確認されます。

中短期工程表では加えて、2020年の新築住宅の省エネ基準適合率100%、ハウスメーカー等の新築注文戸建住宅の過半数をZEH化すると位置付けられます。これらが現在の指標となっていて、実現に向けたロードマップが策定されるに至ります。ロードマップの取りまとめは2015年度に行われ、2017年度のロードマップと、集合住宅におけるロードマップで再確認されています。平成30年度には、ZEH支援事業における助成金の提供を取りまとめて、各種の支援を行うように推し進められます。
標準化は大きな取り組みですから、経済産業省を筆頭に国土交通省と環境省が連携します。関係省庁の連携によって、住宅の省エネ省CO2化に取り組みを行い、既に目標としている数値の達成を目指して具体的な対応をする見通しです。

省CO2化を進めた先導的な低炭素住宅、いわゆるライフサイクルカーボンマイナス住宅、LCCMには約102億円の予算案が確定しています。LCCMの取り組みをベースに、ZEHに対する支援を追加する形で目標達成を目指すことになります。経済産業省の、将来の更なる普及に向けて供給を促進すべきZEHでは、約600億円の予算が案に盛り込まれます。より高性能なZEH、ZEHプラスの呼称で、建売住宅や高層の集合住宅のZEH標準化を推し進めていく方針です。

事業に参加する環境省では85億円の予算で、引き続き供給を促進すべきZEHという名前で、注文住宅や集合住宅のZEH化を支援する予定です。こちらは低層及び中層の集合住宅を対象としており、高層を取り扱う経済産業省とはカバーする範囲が違っています。

国土交通省は、中小工務店が連携して建築するZEHの名目で115億円もの予算案を作成しており、この予算を元に取り組む方針のようです。ゼロエネ住宅の施工経験が乏しい事業者に対する優遇を行うのが、国土交通省の役割であって、ZEHにおける貢献する部分です。2018年の時点で、ZEH標準化を目標とする期限までの時間は後2年となっています。ZEHビルダーの数は、2017年の約5000社から増えてはいますが、増加のペースは緩やかでやや心もとない様子です。達成率の公表はこれから行われていく予定ですから、現時点における実現化の可否は未知数だといえるでしょう。しかし、3省庁が連携している一大事業ですし、大きな予算が投入できる見通しも付いています。後は賛同して協力するビルダーの増加と、消費者に向けた普及活動を推し進めることが要点となります。

前者は急務ともいえる課題なので、もう少しビルダーを早く増やす形で促進していく必要があります。逆に後者も前者と共に重要なポイントで、ZEH住宅を選ぶ消費者が増えなければ、そもそも根本的な目標の達成は難しいはずです。

高断熱外皮や高断熱窓、高効率機器の導入にはコストが掛かりますから、目標達成だけを謳っても中々賛同は得られないものです。成功の鍵を握っているのは、消費者が得られるメリットを分かりやすく説明したり、積極的に採用したいと思わせるインセンティブを与える点です。現状のエネルギー供給を維持するのは難しく、環境負荷が高止まりしてしまうという説明と合わせて、消費者が授受できるメリットを明確にすることが必要です。

ゼロエネ住宅標準化の実現を占う要素の一つとして、夏季における気温の上昇と熱帯化に注目が集まります。7月の時点で最高気温35℃が珍しくなくなった日本列島は、エアコンを始めとした空調機器の必要性が高まっています。空調が使えない、あるいは使わない環境下で熱中症が増えているので、今後エアコンなしで夏を乗り越えるのは困難です。

エネルギー効率が改善しているエアコンですが、それでも電力の消費量は大きく、夏の電力量を押し上げる要因となります。代替に足る空調機器はありませんし、扇風機などでやり過ごすのも難しいので、今後建てられる新築住宅ではエアコンの設置が必須となり得ます。

ZEHでは、エアコンを含めてゼロエネ住宅の設計が行われますから、電力消費における経済負担を嫌う消費者に支持される可能性があります。普及を加速させる起爆剤となるものがあれば、ZEH標準化の促進が難しくなくなったり、目標が達成できる現実味が出てくるでしょう。

取り組みが本格化し始めた段階では、誰にも実現化するとは断言不可能ですが、期待値は高く達成できそうな気持ちにさせます。ZEH標準化に向けての基礎作りは完了しているので、2020年までの2年間を見守っていくことが大切です。
ゼロエネ住宅標準化【ZEH】とは何か?
住宅の資産価値がゼロになるかもしれない危険?
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